アズワンワンダースクール事務局では、夏の自然体験教室をはじめとした今後の自然体験教室を実施するにあたり、以下のように考えております。
基本的には、国の指針である「新しい生活様式」及び各施設形態、実施事項ごとのガイドラインを勘案し、3密をさけた運営形態で、参加するお子様はもとより、いえ、それ以上にボランティアスタッフをはじめとする運営スタッフへの感染リスクを低減に努めた上での実施を考えています。
- 参加者及びスタッフは、参加前の1週間程度の健康状態をチェックし、受付時に確認させていただきます。発熱等があった場合は、参加をお断りする場合もあります。未提出もしくは提出拒否の場合も同様です。
- 受付時に検温をし、37.5℃以上の場合は、参加をお断りする場合もあります。
- 上記1.2に関しては、体温数値や各チェック項目における参加可否の判断は目安であり、事前にご提出いただく「お伺い書」に記載の平熱などの通常の健康状態を考慮の上、当日の聞き取りも踏まえて、参加の可否につては判断します。
- マスクは使い捨てのもので最低日数分、洗って使いまわせるものでも最低2枚はご持参頂きます。ご持参をお忘れになった場合は、こちらでご用意したものを提供が可能な場合もありますが、その場合はその費用をいただくことになります。またその場合の金額(マスク代金)は、それを手配に要した費用、もしくはその代用品を次回のために用意するのに必要と思われる費用も上乗せさせていただきますので、市中にて購入されたり、ご自宅で作られたりする費用より相当高価になる場合もありますのでご了承ください。
- 受付時は、受付のスタッフはマスク・フェイスガード着用の上で対応することもありますので、ご容赦ください。同様に、その他のスタッフもバス乗車までは、同様の対応をさせていただくこともありますのでご理解ください。
- バスでの移動になるため、通常1時間1回程度の休憩を、交通状況 や施設状況がゆるす範囲で、30分に1回程度とし、そのつどバス内の換気と消毒を実施。
- バスの定員は通常の半分から6割程度とします。(同伴者が兄弟等の場合など条件が異なる場合もあるので一概に半分とはならないため。) なお、通常はお子様は正席のみでの使用ですが、ソーシャルディスタンスの取り方などで、補助席にお子様が座ることもありますが、その際は休憩ごとで代わっていただきます。
- バスは原則強制換気機能付き車両での運行とします。
- 宿泊施設においては、和室などは、通常の半分程度の定員とします。(したがって大部屋の無い施設では、4名のグループでも部屋が分かれることがあります。)
- 宿泊施設の部屋のタイプやベットの配置などにもよりますので、定員の何割減とは言い切れませんが、予備ベットや追加の寝具を使うことはせず、各施設のガイドラインにそって、ソーシャルディスタンスをとって宿泊施設を使います。
- 活動は、屋外もしくは換気を十分にとった体育館・研修室などの大きな屋内施設を使うことにします。屋内施設においては、部屋定員の半分程度の利用とし、複数の研修室に分散する、グループ・班ごとに別れて時間帯をずらすなどの密を避ける形で活動を行います。
- プール・海水浴・川遊びなどでは、更衣室での3密をさけるため、事前に施設などで水着に着替えてから出かける、戻ってから着替えるなどの方法で行うことも考えております。(更衣室の消毒状況や大きさ、同時可能人数にもよる。) したがって、ラッシュガードや水着の上に着ることの可能なTシャツなどのご用意やバスタオルを通常より多めにご用意いただくこともお願いします。
- 食事のときは、対面で座ることや密集で座ることを避け、席をオフセットした状態で座る、横並びで座るなど、利用施設の状況に合わせてソーシャルディスタンスの確保に努めます。
- 利用施設の消毒実施状況を確認し、班カウンセラー以外に消毒をおもに行うスタッフを随行させます。
以上まだまだ、今後やるべきことは増やしていきますし、感染状況を検討の上、緩和してよいところは緩和していきます。
さて、なぜ、この時期にアズワンワンダースクール自然体験教室を実施するのか? という問いに、私どもの見解をお答えします。
感染拡大が終息しつつあるというものの、まだまだ感染リスクがある状態での活動再開は、ご批判もあるところだと思います。
ただ、巷でも言われているように、今回のコロナウィルスは、今後ずっと無くならず、身近に存在し続けるものでしょう。
つまり、いつかはコロナウィルスのある状態の中での活動再開とするのか、完全に活動停止するかの選択だと思っています。
であるならば、この活動を始めた意味、この事業の意味を考え、活動を永遠に停止するという選択肢がないならば、いつコロナの感染リスクがある中で、再開するかということです。
我々は、大々的な再開や、今まで通りの再開ができるとは思っていませんが、今回の新型コロナウィルスに限らず、今後も新しく発生するであろう新しい感染症の脅威の中で、自然体験教室、児童育成事業を継続して行っていく方法を模索し続けていくためにも、早期の再開が必要なのではと考えています。
学校の閉鎖や、自宅で家族のみで過ごす生活に関して、集団生活を行わないことによる子供たちの精神的な発育における懸念を指摘する声も出てきております。
学校において、休校による授業の遅れをできるだけ緩やかに取り戻す必要性と、実施のためには経済的・人的な対応の難しさから、学校の行う野外キャンプ・遠足・修学旅行などが今年度は中止となり、本来それらが持つ教育的意義・必要性を体験できない子供たちが生まれつつあります。
社会活動が再開される中、大人の方々・・・つまり子供たちの保護者の方々が、今までの遅れを取り戻すべく忙しく働く中での子供たちの・・・地域によっては意外と長い・・・夏休みに、たとえ数日でも子供さんの居場所を提供することも必要ではないだろうか?
そんな思いをもって、ワンダースクール再開に向けて現在努力をしています。
もちろん、上記のようなある種のきれいごとだけではなく、私ども事務局特有の事由もあります。
経済的なことと、思われるかもしれませんが、それを否定するつもりはありませんが、法人内で最も懸念しているのが、学生ボランティアさんの活動の継続です。
ボランティアカウンセラーの主体は大学生の皆さんです。
確かに大学生活は4年間ありますが、たとえば夏休みに参加できるのは、就職活動・大学からの実技研修やインターンシップ、英語指導の必修化に伴う短期留学の推奨などと重なり、活動登録している学生さん一人ひとりには、実際に私どものキャンプに参加できる機会が意外と少なく、実際に子供たちとかかわることなく、そして上級生から下級生、先輩から後輩へ、技術継承をしていく難しさや、子供たちと接する機会がないままに、この活動を理解していくことの困難さもあり、学生ボランティアの皆さんの技術レベル維持、またモチベーションの維持のためにも、再開は必要であると考えています。
今回の新型コロナウィルスによる感染リスクは、人それぞれ異なると思います。
ワンダースクールに参加するお子様方でも、一緒に同居のご家族の構成や家族の健康状態、ご両親の働き方や不在時の預かり先、そういった様々な要因で一律ではないと思っています。
この地区および自然体験教室実施地域での感染者の発生状況を見る限り、参加したお子さんなどが感染者である確率は低く、また前記の感染対策によって、感染の拡散も相当低減できると考えています。
ただし、0(ゼロ)ではありません。
従って、各参加希望者が感染時のリスクをそれぞれのご家庭の環境などを考慮し、また私どもの活動にご理解をいただける方々・・・・少数かもしれませんが・・・・のご協力の基に、ワンダースクールを少しずつ再開させて行けれればと思っております。
皆様、ご理解の程よろしくお願いいたします。
尚、私ども特定非営利活動法人 アズワンは 事業型のNPO法人を標榜していました。
従って、あまり寄付金集めなどに執着せず運営をしてまいりました。
ただ、現在の状況で、今までも一部指摘がありましたが、ある種の矛盾を生じております。
というのは参加保護者の方に対する経済的負担です。
キャンプという特性上、どうしても身体障害の方や、危険回避という視点からの重度の知的障害者の方の参加はお断りせざる負えないこともありましたが、基本的にすべてのお子さんを受け入れるように努めてまいりました。
ただ、経済的に負担が大きいとお考えで、参加を見送って見えたご家庭に対する私どもの内部からの支援ができていませんでしたし、なかなかそこまでの余力が生まれてきませんでした。
今回の新型コロナウィルスにおける社会情勢の激変で、格差が広がり、経済的に負担がかかることにお子様を参加させれないご家庭も増えるでしょう・・・・
また、バス定員を減らす・借り上げコテージの利用者数を減らすということなど、感染症対策として実施するための施策は直接参加代金の上昇に影響を及ぼします。
もちろん、スタッフのマスク・フェイスガード・除菌薬等々、消耗部材の準備にもお金がかかります。
つまり、まずは直接的実施コストが上昇します。参加者が激減するでしょうから、少しずつ多くの参加者から広く間接経費を少しずつ徴収するということも難しい。そうなると参加代金を大幅に上げざる負えない。
これは、参加可能な方々を減らしてしまうという、経営的なリスクの他に、経済的に参加可能な方の選別をどこまでも拡大していってしまうという、NPOにとっての矛盾を生じてしまいます。
そこで、私どもとしては、経済的に参加しにくい方々を参加しやすくするように、参加代金の上昇を抑え、経済的に余力のある方、お志のある方からの寄付金にて、備品代・カウンセラー育成費などの間接コストのみならず、バス代金や施設使用料に対する補てんのための寄付金を広くお願いしようかと考えております。
現在、どのような方法で行うのかを検討しています。また通常の運営費・旅行代金などと別に管理するために専用口座の開設などの準備もしなかえればいけませんので、今夏に間に合うかはわかりません。
出もできるだけ早く準備しようと考えています。
今夏のワンダースクールは、不本意ながら大幅な値上げにを伴っての実施となる可能性は高いですが、第2波が予想される秋以降冬の自然体験教室や来春の自然体験教室までには、体制を確保し、従来通りというより、それ以下の参加代金で実施することのできるコースがたとえ一つでも作れるように努力してまいりますので、ご協力の程お願いいたします。
文責
特定非営利活動法人 アズワン
ワンダースクール事業責任理事
ボスプーこと 家田 信忠